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朝潮橋「八幡屋商店街」の概要・現状を解説します【正直マズい状況】

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大阪ベイエリアが東京ベイエリアに比べて悲惨な状況にあることは以前もお伝えした通りだが、東京と比べたとき、その差が最も大きく出るのは「港区」だといえるだろう。

<港区の概要についてはコチラから>

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そんな大阪市港区だが、大阪市内中心部を東西に貫通する地下鉄中央線が区内を横切るように走っている。しかしいったいどういうわけか、地下鉄であるにも関わらず港区内の区間はほぼ全て地上区間となっており、地下鉄であるにも関わらず車窓を楽しむことができる。地下鉄らしくない光景だ。

大阪メトロ中央線

そんな地下鉄中央線だが、西行き、コスモスクエア行の電車に乗ると、朝潮橋を出て左側に、古びた姿をしているアーケード商店街が見えてくる。

八幡屋商店街 入口

かつて港湾労働者の街として栄えた「八幡屋商店街」だ。今回は、この「八幡屋商店街」の概要とその現状について書いていくこととする。

八幡屋商店街の概要

八幡屋商店街は、大阪府大阪市港区、地下鉄中央線朝潮橋駅から歩いて7~8分のところにある商店街だ。

八幡屋商店街

(画像は八幡屋商店街公式Twitterより抜粋)

今でこそボロボロの状態になっているこの商店街だが、もともと商店街の入口には「天光」「平和」という2軒のパチンコ屋がアーケード街を隔てるようにして営業しており、さながら「男の街」であるかをアピールするがごとく(実際港湾労働者の集まる街なので正しいっちゃ正しい)、高架線路を走る地下鉄を見上げていた。まるで歌舞伎町や千日前を小さくしたような状態だったというから驚きだ。

八幡屋商店街 パチンコ屋跡地

とはいえ、現在ではどちらも閉店し、今ではコインパーキングになってしまった。おかげさまでというか、そのせいでというか、今では商店街内もやけに明るい雰囲気になってしまった。良いのか悪いのか。とはいえ、当時に比べてチャリンコの数が大きく減っているあたり、この商店街の衰退を表している気がしてならない。

八幡屋商店街 入口

もともと港湾労働者の街(いわゆるブルーカラー)の街として栄えた大阪市港区だが、その事情もあってか、かつては西成に次いでガラの悪い地域とまで言われていた。港町・神戸に暴力団が多数存在するように、港町とヤクザの仲は良い意味でも悪い意味でも深いのだ。

そして、西成が高齢化し、衰退しているように、この街も高齢化し、衰退が進んでいるのだ。悲しい現実である。

大阪市港区の元中心地・八幡屋商店街の現状

栄える個人商店、衰える個人商店

八幡屋商店街 入口

そんな八幡屋商店街だが、一時に比べると衰退しているとはいえ、現在でも多くの自転車が並んでいることがわかる。これを見ると、何だ、八幡屋商店街、今も栄えてるやん、と思うかもしれない。

スーパーナショナル 八幡屋店

しかし、残念ながらそれは幻想に過ぎない。八幡屋商店街で栄えている場所、それは残念ながら入口にあるスーパーだけだ。この「スーパーナショナル」、大阪市内に10店舗を構える比較的小規模チェーンのスーパーなのだが、近隣の大手スーパー「ライフ」やあのスーパー玉出顔負けの激安スーパー、「サンディ」に負けず元気に営業を続けている。この八幡屋商店街唯一の明るい要素と言っても過言ではない。

 

そして先ほども言った通り、スーパーナショナル以外の店舗はどうかというと、どこも死屍累々としているのが現状だ。それにしてもどこかの中国のような商品の取り扱いだが、この商店街では誰もおとがめなし。自由な場所だ。

八幡屋商店街

スーパー以外の店舗は基本的に個人店で構成されているのもこの商店街の大きな特徴で、その経緯もあってか、昭和の街並みが残っているのも一つの特徴となっている。それにしても、いったいいつ生まれなんだ、このカメラ屋は・・・

八幡屋商店街

インディーズ系の服屋がどーんと鎮座しているのもやはり下町といったところだ。Availやしまむら、GUも勝てないガチさである。港区内にはGUもユニクロもないあたり、このエリアのガチっぷりを感じざるを得ない。天保山あたりに出店しろよとも思ったが、やはり観光客しか来ないところに出店しても買ってくれないんだろうな・・・。

八幡屋商店街

商店街の中ですらこれなのだから、商店街の周りはというともう言うまでもないだろう。早く修理しろよ、おいおい・・・。

八幡屋商店街と共に残るボロボロの市場たち

港中央市場 入口

八幡屋商店街そのものは200mほどの長さしかない比較的小規模な商店街だ。しかし、それに付随するようにして「八幡屋市場」「港中央市場」という、八幡屋商店街よりもさらに小規模な商店街がある。こちらは1店舗だけあるチェーン店を除き、個人商店が広がっており、高齢化や集客力低下により深刻な状況に陥っている。

港中央市場

八幡屋商店街から分岐する港中央市場の中に足を踏み入れる。筆者からすると非常におもしろい光景なのだが、一般の人からするとさぞ痛々しい光景なのだろう。それにしてもこんな商店街にもちゃんとアーケードが設けられているあたり、維持できるのかと感じてしまう。既に関東圏ではアーケード商店街の撤去が進んでいるだけに、ここのアーケードももう限界なのだろう。ご訪問はお早めに。

コスモスニューワルド

やはりこのエリアは苦しいのだろう、シャッターはボロボロの状態で閉じられ、看板も昔の状態のまま。「ワールド」ではなく「ワルド」となっているのがいかにもな雰囲気を醸し出していますネ。最高の光景ですヨ。

港中央市場

ボロボロのシャッターで閉じられた店舗が並ぶのは、どうやらこのエリアでは当たり前の光景になっているらしい。「大感謝祭」と書かれた掲示がそこらじゅうに並んでいるが、こんな状況では感謝もクソもないだろう・・・。

八幡屋市場 八百屋

とはいえ、こんな商店街でもちゃんと営業しているお店だってある。こちらの八百屋「ヤオ光」は今日もちゃんと元気に営業中。路上にも大量の商品を並べ、商品の豊富さをアピールしている。路上に置くとは。少々汚い気がしなくもないが、まあこれでもみなさん買ってくれるなら問題ないでしょう。

八幡屋市場 八百屋

ただ、いくらなんでも道を塞ぎすぎだろ、これは。道路の半分以上をふさいでいるうえに、他の店舗がある側まで商品を並べてしまっている。他人なんかおかまいなし。自分の店さえ受ければ良いんだ!!と考えるのは、さすがに商魂たくましい大阪人の考えだと感じてしまう。まあ別に全然人いないんでとがめませんけどね・・・

八幡屋 ファミリーマート

そんな八幡屋市場と港中央市場だが、その市場の中で一番賑わっていたのが、唯一のチェーン店である「ファミリーマート」というね・・・。面白い商店街であることには間違いないんですが、どうにかならないんでしょうか。商店街側の施策に期待するのみだ。

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