驚きだらけの展示品
館内に入るといきなりどでかい展示が2つもデーンと鎮座しており、いきなり腰が引けてしまう。その情報量も非常に多く、これまでどのようなことをダイエーが行ってきたのか、非常によく分かるというものだ。
そしてその奥にはダイエーが展開したプライベートブランド「セービング」の製品や実際に使われていた制服が展示。恐ろしいクオリティである。
館内には初期のダイエーの姿を模した建物も展示。しかも昔使われていた制服とセットで。制服は記念撮影時に使えるそうだ。先ほどの「サカエ薬局」もそうだが、何をどうすればこんなものが作れるのか逆に聞きたい(笑)
そしてそのすぐ近くにはダイエーに関係する企業の看板がズラズラと並んでいる。しかし「ユニードダイエー」に「日本ドリーム観光」って、よくこんなもの残ってたな。
ダイエー名物である「多角化」に関する資料も豊富に展示。様々な写真とともに、実際にどのような事業に展開していたのかが解説されている。
・・・しかし恐ろしい量だな。ダイエーが経営破綻した要因として「バブル期の過剰投資」を挙げる者は多いが、さすがにこれだけの数となると一体どれが根本原因なのか全く分からない。ただ良くも悪くも、これだけの事業を展開し、日本に新しい文化を植え付けた存在としての「ダイエー」は革命的な存在だと言えるのではなかろうか。
圧巻の資料量
ダイエー資料館には通常の展示の他に、大量の資料が置いてあるコーナーがあり、訪問者は自由に資料を取って読むことができる。これがものすごい量で、各店の様子を撮影した写真や開業時のパンフレット、出店に関する調査資料、図面、さらには各店のバッジなど、ありとあらゆるものが置かれている。
ダイエー明石店、ダイエー上大岡店、ダイエー今治ショッパーズプラザ・・・全国に存在したありとあらゆるダイエーに関する情報がこれでもかというほど掲載されており、はっきり言って1日ではとても見切れない。できれば数十回は訪問したい場所なのだが、いかんせん平日しかやっていないからなあ。
この資料の豊富さにはさすがの取材班も驚く量で、日本初のショッピングセンター「ダイエーショッパーズプラザ香里」に関する資料や、
もはや生きる廃墟となってしまった「新神戸オリエンタルパークアベニュー(現・コトノハコ神戸)」に関する資料も残されていた。これに関しては別の記事でまとめる予定なので、どうぞお楽しみに。
闘う商人 中内功 ダイエーは何を目指したのか /岩波書店/小榑雅章