妙にパッとしない内部
屋上を回ったところで、いよいよ中へと移動していこう。中は上層階のみ真ん中に大きな吹き抜けのある構造となっており、なんだかやけに中途半端。下層階は日光が当たらない分、荘厳というか重いというか、そのような様相を呈している。
最上階の5階から回っていこう。5階はレストラン街となっており、大阪名物お好み焼きを扱う「鶴橋風月」や、アサヒビール直営のレストラン「アサヒビヤレストラン」などがあり、バラエティには富んでいる。OCATの文字がくたびれている気がするんですが気のせいでしょうか。
※土曜12時の様子です
しかしそのレストラン街だが、バラエティには富んでいるものの集客力のあるお店に欠けているようで、なんだかパッとしない状態。レストラン街の隣に市税事務所があるというそのテナントの入居状況もあってか、妙な雰囲気を醸し出している。
そんなOCATのレストラン街。しかしその内部にはどういうわけか滝のようなモニュメントや謎の絵画が随所に配置されており、ただでさえ独特すぎる雰囲気にさらに磨きをかけてしまっている。1996年オープンと、既にバブルが崩壊した後に完成した建物であるはずなのだが、おそらく設計時はバブル真っ只中だったのだろう。今やただのお荷物と化してしまっていますがね。
I never know how fast time goes by Chateri ng in the sun shine beach… 時が経つのは早いですね。バブルが潰れて何年経つんでしょう。
下へと駒を進めよう。もともと5階建ての商業施設としてオープンしたOCAT。しかし現在は3~5階フロアの半分がオフィスと化しており、残りのエリアに関しても病院や学校、お役所関係の施設など、およそ商業施設には似つかわしくないテナントが入居しまくっている。こんなんで果たして良いのだろうか・・・。
そんな状況なので、このエリアに関してはノーコメント。さすがに土曜日に訪問したからか、人がいないのも納得だ。しかしオフィスとは思えないな、これ。エスカレーターが何台も並んでいるし、大きな吹き抜けまで設置されてしまっている。尼崎にも似たような施設があったが、どうして役所の人は「最適な需要」を測れないんでしょうか。理解に苦しむ。
ちなみに当の吹き抜けがこちら。日光の入る明るい吹き抜けだ。しかし、先ほども書いた通り上層階に設置されてしまったためあまり役立っていない。どうしてこうも中途半端にできるのか、不思議なものですねえ(笑)
ガラーンとした中身、ダンサーで賑わう広場…
1階まで降りてきた。さすがに地下1階と1階に関しては商業施設となっており、様々な施設が営業を続けている。かつては1階に航空会社のカウンターが立ち並び、チェックインをすることができたそうだが、今はそれもなくなっている。
だがこちらも景気の良い状況とはいえないようで、ところどころに空きテナントが見られるほか、土曜日だというのにお客さんが全くと言って良いほど歩いておらず、本当にこれでやっていけてるのか、と疑問に思ってしまう。特別な用事で来るような場所でもないし、日常使いするにもスーパーがないし・・・ 中途半端だなぁ。
そんなOCATだが、唯一人で賑わう施設があった。それが、このOCATとなんばウォークとを結ぶ途中にあるこちらの広場。なんでもツルツルのコンクリートがあること、鏡が設置されていることから、ストリートダンスの練習に使われているのだという。
こちらの広場は「ポンテ広場」と名付けられており、ストリートダンスが行われるほか各種イベントにも使用されているのだという。通常催事を行う際は人々の回遊性を高めるため上層階で行うというのがこの手の施設の典型パターンなんですが・・・
中まで人が行き届かず、隣接する駅と広場ばかりが賑わいを見せる商業施設、大阪シティエアターミナル。無駄な設備ばかりが目立つこの施設は、果たしてこの先も存続することができるのだろうか。続報が待たれる。